今日は普段使っている楽器を介してお伝えしたいことがあるのですが、
写真のようにギターやヴァイオリン・チェロなどには、
木で作られている指板という部分(指を置くところ)があり、
指板は楽器としてはとても重要な部分とされています。
そして特に人気があるのはエボニー(黒檀)という木材なのですが、
実はこのエボニーという材は、
何年も前からすでに希少なもの(簡単には取れないもの)となっています。
もちろん木材のエボニーは今のところまだ流通してはいますが、
黒いエボニーに関しては、どんどんと希少となってきているのです。
そこでなぜそんな風になってしまったかなのですが、
誰もが簡単に察することができる通りで、
人間がエボニーの木を酷く伐採し過ぎてしまったからなのです。
またエボニーの木から取れる黒い部分というのは極僅かで、
その他の大部分は色・柄のあるエボニー材ということになるですが、
驚くべきことに、現地の人達は木を伐採した後、
黒い部分以外はポイしていたそうです。
つまりメーカーから注文を受けていない黒い部分以外は、
そのまま棄てていたらしいのですが、
それは例えるならマグロの大トロ部分だけを取り、
その他は全部捨てるというような感じです。
そして実は以前にはハカランダという木材が、
絶滅危惧で重い規制となったのですが、
今ではハカランダだけでなく、ローズウッドの数種も危うくなっていて、
つい最近まではワシントン条約により、
ローズウッド全部が輸出入規制の対象となっていました。
すでに楽器メーカーの大御所も動き出していて、
人々に色々なことを知ってもらおうと努力しているのですが、
果たしてどれぐらいの人々に真相が伝わっているのでしょうか?
また自分は安価なギターを引き取り、
リペア・カスタマイズして使ったりもしているのですが、
多くのメーカーが低コストで量産しているギターというのは、
木材・『いのち』をまるでヤッツケのように、
テキトーに取り扱っています。
それは間近で観察すると一目でわかるのですが、
本当に愕然とするぐらいの取り扱い方なのです。
そこでこんなことを想像してもらいたいのですが、
例えばあなたの体の中の細胞達が、
あなたの体を材料にして、楽しい楽器を作りはじめたとします。
しかしその細胞達はいつもあなたの体を『いのち』として観ず、
いつもあなたの体を売ることばかり考えているのです。
つまり細胞達は『いのち』であるあなたの体を粗雑に扱い、
ただ貪ってばかりいるような状態となっているのですが、
あなたはそうしたことを知った時、何を感じることができますか?
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(Youtube:釣りよか)